朦朧とした意識の中で、手をかざすほどの強い光が見えた。

何の光?

見えているはずなのに、目が開かない。

目が……。

目が、開かない。

開けたいのに……。

もしかして、これが金縛りとか言うやつかしら……。

渾身の力をこめて、ぱちっと目を開くと、窓から一筋の光が差し込んでいた。

……ここ、は?

顔をクルンと横にすると、隣には課長が寝ている。

課長!

前髪がちょっぴりぼさぼさの少年のような課長の寝顔が可愛い。

思わず、ずっと見ていたくなる。

まじで、かわいい。

そっかぁ。

私、昨日、課長と……。

ひぇ~、は゛~す゛~か゛~し゛~い゛~。

課長が起きたら、どんな顔して会ったらいいの?


でも、おかしいな。

昨日、私、すごく痛くてそれで……。

え~っとぉ??

コキュ?っと首を横に倒す。

それから、どうなったのか覚えてなくて……。

とりあえず、上体を起こしてみる。

一瞬、下腹部に痛みが走って、お腹を押さえたけど……。

は、裸?!

慌てて、両手で胸を隠し、キョロキョロと何か体を隠すものがないか探す。

あった!

ありましたよ!

バスタオルちゃん!!

ベッド脇に落ちていたバスタオルを急いで引き寄せ体に巻く。

課長が「う……ん……」なんて、寝返りを打つから、ヒヤヒヤしながらそぉ~っとベッドから抜け出して、そのまま、バスルームにダッシュする。