ケータイ小説 野いちご

27年後の王子様

【痛々しいファーストキス】













「今日から新しく入った佐倉くんです。」





真新しい黒いエプロンを身につけた佐倉くんは、
よろしくお願いします、と言って微笑んだ。





「はぁい。よろしくね!」


首を傾げて愛らしい笑顔を振りまくマリちゃん。


期待どおりのイケメンだったらしくご機嫌のようだ。



マリちゃんの隣にいた山崎くんはいきなり、

「俺、21。タメだよな?」

と尋ねる。





佐倉くんは爽やかな笑顔を崩さないまま、はい、と答えた。



「敬語じゃなくていーって!仲良くやろうぜっ!」







そういえば、山崎くんも大学生だったっけ。



ふわっとしたパーマに明るい茶髪、上下ヒョウ柄のジャージにお店のエプロン。
いくら髪や服装に厳しいルールがないからといっても、さすがにやり過ぎだな…。




その外見を裏切らず、中身もチャラい山崎くん。




けれど、顔立ちはバンビのように可愛らしくて憎めない。







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