☆電話☆ 日菜は実桜の言葉に驚きを隠せなかった。 でも、体は電話をかけていた。 コール音が3回続いて、若菜だと思われる人物が電話に出た。 『もしもし』 『もしもし、日菜です』 『若菜です。 久しぶりだね。日菜。 帰ってるんだったら、電話してよ』 日菜は電話越しで、ほのかに笑った。 若菜の声が学生時代と変わっていなくて嬉しかったからだ。