「由奈・・・。こんな所で何をしてるんだよ」 驚き戸惑った様子の陸は、昔と全然変わっていない。 「陸こそ・・・」 狙われてるんだよ陸・・・。 何で? 何で、陸が? 陸は、優しくて、少しやんちゃで、でも体力はなくて・・・。 そんな、普通の男の子だったじゃない。 何も言えず、立ち尽くしている私の背後で、いつもの聞きなれた声がした。 「由奈。お前、何やってんの?」 その声の太さに、私は凍りついた。