「はぁあ〜…」

わたし、原田みなみ16歳。
ちょっと茶髪、
でもちょっとした化粧が似合わない
普通すぎる高校一年生。


「…ばかー!!!!!!!」


今、わたしはすごく機嫌が悪い。
それは今日帰ってきた体育の成績。
体力テストが見事2という決定的な成績をとってしまった。

うん。自分自身に腹が立ってるところで。
そして橋の上から叫んじゃってるところで。
茶色のちょっと錆びた大きな橋。
ミナミ橋ー…

「ばかー!!…っはあはあ…」
「っせーな、誰だよ」
「へっ!?」
必死に辺りを見回した。
けど、誰もいない。

おかしいなぁ…
たしかに男の子の声が聞こえた…

「気のせいかぁ!」
気配の見えない男の子のことは気のせいと思うことにした。

「聞いてんのかよ、原田みなみ」

「へっ!?名前まで知られてる!?」
どこからともなく声が聞こえる…
でもどこに…?