その時、回線がつながった。

『こちら矢部。神埼さん、緒方さん、無事ですか?』


その声に我になった麗。
慌てて、回線をつなぐ。


「こちら緒方。2人無事。人質も確保し…」


麗が状況を確保してる間、あたしは男達に向かって歩き出す。


「じょーちゃん、綺麗だねぇ」

「俺らを見逃してくんね?」

「なぁ、寝てやるよ」

「俺、君の事好きだよ?」


通りで、女が付いて行くワケだ。
こんな顔で、こんな台詞。


誰でもクラクラする事だろう。


でも。
「ごめんなさい。アンタらなんかに興味はない」