「え、アイツに会ったの?」 雨水が担任になるということを報告すると、藍は別の意味で驚いた。 真意はわからないが、何か気にかかることがあるらしい。 「そっか……自分で動き出すとはね……」 「何かあるんですか?」 藍と雨水は旧知の仲。 高校の同級生だと以前言っていた。 「いや、穹は気にしなくていいよ。ただ、」 「ただ?」 藍が言い淀むのは珍しい。