「光!」


試合が終わってすぐ、悠希から電話がかかってきた。

関係者しか入れない特別な部屋に、悠希の指示通り忍び込んだ。


「悠希!お疲れ様!おめでとう!」


まだ興奮の冷めないあたしは、単語だけで気持ちを伝えた。

話したいことがたくさんあるよ。


「ん?光泣いてた…?」


覗き込んだ悠希の顔が一気に近くなって、あたしは顔を背けた。


「し、試合に感動しちゃって」


ヤバい…あたし今、絶対真っ赤だ!

落ち着けー、落ち着けー。

必死に念じていると……


ギュッ


「ありがとう」


急に抱きしめられた。

なななな何が起きてるの!?