「おっはよー♪」


あたしが教室に入って1番に挨拶をしてきたあいつ。

聞こえないふりをして、席についた。


「菜美ー! おはよー!!」


「あ、純ちゃん! おはようっ」


純ちゃんはあたしの1番の友達。

中学生の時から仲良しだった。

もちろん翔くんのことも知っている。


「今日は彼氏と一緒に登校してきたんだね」


「そうなの!
 なんか今日一緒に帰れないって言われて…」


「そうだったのかぁ。
 なんか用事でもあるの?」


「それがね…放課後に先生に呼ばれててって」


「へぇー。
 帰り道寂しいと思うけど…
 うちが一緒に帰れればぁぁぁ!」


「そ、そんな気にしないでっ。
 純ちゃんは部活がんばってね!」


「ありがとぉぉぉぉぉ」


「俺が一緒に帰ってやろうか?」


原田竜也がいきなり話に入ってきた。