放課後の空き教室は、
人の気もなくて、とても静か。


誰かが閉め忘れた窓からは、秋を知らせる風と、部活動をしている声。



一学期よりも部活をする声が寂しいのは、
三年生が引退したからだろう。



ガランとして、夕日が射す教室中には、私と浜田さんの二人だけ。






「で?どうする事にしたの?」

挑発的な目で浜田さんが私を見れば、
私の足はすくんでしまいそうになる。


「あのね…」


一言吐いて、口の乾きを感じた。
深呼吸を一つして、浜田さんの目をじっと見る。




「言っても良い。それでも私は永井君と付き合っていたい」



自分でもびっくりするくらい、ハッキリとした声が出た。




「ふーん…皆に言うよ?皆がどんな反応するか…」

ニヤリと笑って、浜田さんが言う。