―――どいつもこいつも腐ってる。無駄なケンカばっかしやがって。



「おいっ龍斗やめろっ!!」

「黙れどけ」

―バキッ

「理人大丈夫か!?」

「な…何とか…」


音や声のする方へ行くと…


そこは地獄のようだった。


もう意識がなく顔も原形をとどめていないのにいまだに殴る奴。

そしてそれをボロボロになりながらも必死に止めようとする仲間たち。


はぁ…。腐ってる。


あたしはそいつに近づくと腕を掴んだ。

「あ゛ぁ?離せ」

「フッやっぱり腐ってる」

「何だと!?」

あたしはそいつを殴り飛ばした。


「お前…何しやがる…」

「お前…何のためにケンカしてる?」

「さぁ?あえて言うならむしゃくしゃしたからじゃねぇーの?」

「やっぱりな…。いいか?ケンカはなぁ、何かを守るためにするんだ。大切な人、家族、仲間、もちろん自分も。でなきゃいつか自分が壊れちまうぞ?」

「…ッなんだお前…」

「お前もいい加減素直になれ」