剛志は生徒会室に向かった。


乃里子に会う前に手に入れなくてはいけないモノがある。


「白石会長いますか!?」


剛志は勢いよく扉を開けると、叫ぶように言って乱れた呼吸を整えた。


「…何の用だ?」


生徒会室にいた役員達は、怪訝そうな顔を剛志に向けた。


「会長に用があるんです。」


剛志が言うと、役員達は困ったような嘲笑うような表情を浮かべた。


「君みたいな人が会長に用?
…僕が聞いておいてやるから、早く出ていきなさい。」


冷たい視線が剛志を見つめている。


「…どうしたんだ?」


背後から声が聞こえて、剛志が振り返ると、そこに隆晶が立っていた