場所は、とても殺風景だ。
川沿いで、人通りはもちろん少ない、
イヤ、少ないっていうより
住人が本当にいるのかっていうぐらい。
周りは薄暗く、殺風景のため、風が寒い。

時間帯的にも、住人がいればおかしいが・・・。
今の時間は2時。
昼間だとたとえ、住人が少なくても通るらしい。

だから、この時間帯なのか・・・。
あたしは来ちゃだめっつったのに
今じゃ普通にいるよ。

「お前は帰れ」

「・・・え?」

何で?
ここまで来て今更?
でも、もしここにいて、負けそうになって助けるときは・・・
正体がばれてしまう。

だから・・・
ここは、帰るフリをするしかないと思った。

「分かった。だけど一人で帰らせて」

「・・・分かった。だけど戻ってくんなよ」

「・・・うん」