「………ここよ」



雛姫さんに無理矢理連れて来られたのは、路地裏みたいなところ。



周りには誰ひとりとしておらず、廃墟の街みたいだった。



やっと雛姫さんは、私の腕を離してくれた。



掴まれていたところが、とても痛い。



しばらく腕を抑えていると、雛姫さんは私に手招きをした。



雛姫さんの近くへ行くと…


急に後ろから口を手で抑えられた。



えっ…



誰!?



雛姫さんは私の目の前にいるし…。