見てしまった。




窓の向こう

遠い景色を見て泣いてる人を。



授業わ上の空だったようで

涙が流れた瞬間はっとしたその人。



気付かれないようにさっと拭いてまた静かに窓の向こうを見ていた。






空わ穏やかに雲が流れ、

時間を忘れさせる程にゆっくり。


君の周りだけ時が
止まってしまってて。

オレンジ色に染まった美しい横顔わ
まるで呼吸すらも感じられない。




静けさに支配されている。


もう希望なんて無いかのように光を失っていた。





その瞳に写っているものわ

時を忘れさせる素朴な偉大な救いだろうか。




何を想い痛み苦しんでいるの?


人にわ知れない傷を負っているのか。



みんな、そうだ。



誰も知らないところできっと泣いてるんだ。


他人なんて目に見えるまでそんな心の痛みにわ気付かない。

ましてや人に言えない事わ必死に隠して一人で抱え込んで。




辛いのに。

苦しいのに。

寂しいのに。



だけど気なんか遣われるのわとっても嫌だから。



‥‥結局一人。