ケータイ小説 野いちご

shine!

一番近い存在

「びっくり!まだ撮影中だと思って―――教えてくれればよかったのに」


店に戻り、要を席に案内しながらゆずが嬉しそうに笑う。


『Venus』のキャストたちは突然現れた人気モデルに完全に目を奪われていて、自分の客そっちのけになってしまいマネージャーに注意されたりしていた。


「―――俺も、聞いてなかったよ。こっちの店に来てるなんて」


要の言葉に、ゆずはきょとんと目を瞬かせた。


「え―――あれ?あたし、メールしましたよ?」


「いつ?俺見てないよ」


いつになく不機嫌そうな要に、ゆずはようやく要が拗ねているのだと気付く。


「あ、あの、1週間くらい前―――この店に来ることが決まった時に―――あの、ちょっと待ってくださいね」

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