若原陸(わかはら りく)というらしい。
建吾の後輩で、高一にも関わらず先輩よりテニスがうまいらしい。
最も、俺にはかなわないけどな。・・・と建吾はいう。
そしてあのルックス。つかあの顔なのにあたしより背が高いからムカつく。


またテニス部にイケメンが増えたということだ。


それはさておき今日は月曜日。

何故か早く目が覚めたあたしは、特にやることがないからいつもより早く学校に行くことにした。

「ん?あれは・・・」
ちょうど5メートルぐらい先の家からでてきた男の子は・・・

若原陸だった。

先日散々、建吾におしおきされた彼だが・・・。
正直まだあたしはあの事故を気にしている。

という事で・・・彼にささやかな復讐をしたいと思います!


「おーい!!若原陸ー」
「げっ、桜井・・・先輩」
「げっ、て何よ」
自転車を手にしてるあたり彼は自転車登校らしいな。

「ここで会ったのも何かの縁って事で、ケツ乗らして!」
「俺、朝練あるんスけど!」
おろおろする若原陸。
わーかわいい。もっといじめたくなってきた。

「ねーお願い!あたしケツこの前痛めて歩くの痛いの!」
「うっ・・・昨日はすみませんでしたー。・・・乗ってくださーい」
わー優しい。
この子実はいい子なんじゃない?
「ありがとう♪」
「へーい」

今日のささやかな復讐は終わり。
明日はどんな事しようかなー。

そうです。あたしは根にもつ子なんです。


「先輩」
「ん??なんだい??」


「先輩ってけっこう重いっスね」


カチーン。
頭にきた!!

「若原陸。明日も2ケツよろしく」
「そんな・・・!あんまりッスよ!」
「いたいけな女子に重いとは何だ!重いとは!」
「揺らさないで下さいよー!」