埃被った

コンクリートの倉庫に

足を踏み入れば

思い出の詰まった

あの特攻服が乱雑に置いてある。

「廉………」

特攻服には

まだ彼の温もりが

残っていて、

あたしはその特攻服を手にとり

走って広い倉庫を出る。




「廉ッ、廉ッ………」