あんなにあった時間はどこに消えたんだ? っていうくらい、時間が経つのは早くて。 もう、悠基たちが迎えに来てくれた。 いつものように、高級車の中でくつろいでいるみんなを見ると、足の力が抜けて、倒れ込むように車内に入った。 「亜美、寝ぼけてるの?」 留衣が屈託なく笑うから、私も自然に笑みがこぼれてきた。 『ちょっと寝不足なの』