「依里、依里、依里・・・ッ」




「京ちゃ、もうっ、いいよ・・・」




「俺ッ、・・・絶対、依里のこと・・・っ守るから」




「も、いいから・・ねっ」




「っ・・・う・・・よ、り・・・」




「・・・え?」




「っは、あ・・・亜也・・・・・・っ」






最後には、あの人の名前。




結局はあたしが一番にはなれないわけで。




















突然のことだった。



京ちゃんの彼女さんが死んだ。



信号無視の車が二人にぶつかったらしい。



京ちゃんは右腕骨折の軽傷で済んだものの、



彼女さんは即死。



救急車が駆け付けているところをあたしは目撃した。