ケータイ小説 野いちご

雨の中で君を待つ。〜詩集〜

32分の憂鬱






時計の0分と32分。
世界はきっと、僕じゃない
0分に注目するんだ。

彼の時間が来ると
1時間が終わる。
あるいは、
1日が終わる事もある。


世界が注目するのは
やっぱり彼だ。


注目されている人が
うらやましいだとか、
自分に目を向けてほしいとか。


そんな
感情が僕にはあるのかもしれない。



1時間がもし、32分だったら。
なんて考えた事がある。

僕だけが。
僕と彼だけが目立てばいいのに、と。



でも、そうすると
また僕のような感情を抱く
また別の誰かが現われるかもしれない。


そんな終わりのない醜い姿を
繰り返すのはあまりに辛い。


だから、今日も彼と世界の為に
時が来るのを待ち、見送る。


延々とチクタク…、チクタク、と。



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