【美和side】


――……。


遊園地へ行った翌日の、日曜日。
今日も冬馬兄ちゃんと二人でお出かけだ。

今日は街へ行き、お互いの誕生日プレゼントを買う予定。
まだ、何を買うかは決めていないけど。


…昨日、結局良明くんと麻実ちゃんからの連絡は無かった。
そして今日、麻実ちゃんからだけメールが来た。


【 昨日はごめんね。詳しいことは、そのうち話す。 】


たったそれだけのメール。
何があったのか、そのメールを見る限りではやっぱりわからない。
だけど、そのうち話すと言っているから…話してくれるのを待つのがいいよね…。


「美和、聞いてる?」

「へ?あ…ごめん、何?」


冬馬兄ちゃんの運転する車。助手席に乗りながら私は、麻実ちゃんたちのことばかりを考えていた。


「いや、欲しい物決まったかなと思って」

「あ、ううん…まだ…」


誕生日プレゼント…。
特別何かが欲しいってわけでもない。
冬馬兄ちゃんからのプレゼントならきっとなんでも嬉しい。
だけどそのプレゼントを私自身が選ぶとなると…やっぱり悩んでしまう。


「冬馬兄ちゃんは決まったの?」

「まぁ、一応ね」


そう言って左腕を私に近づけた。