天気の良い夏の終わり。 屋外での挙式は、珍しく多少肌寒く感じたが、 人々はあまり気にしていないようだった。 もっとも寒いのは、制服が半袖の私達だけかもしれなかった。 「それでは、新郎新婦の退場です」 たった今、夫婦となった男女が、芝生に置かれた祭壇から、 静かに招待客側に向き直った。