昼には人で賑わうこの街も、夜になればヤンキーだらけ。

道座り込みナンパ待ちをしている女の子、ナンパをする男。

車にスピーカーを持ち込んで爆音を流す奴や、バイクで暴走している奴など人それぞれ。




そしてそれ等を取り締まる警察はいない。

見て見ぬ振り。






それを横目に横断歩道を渡りながら私はゆっくり歩く。

ミルクティー色の明るい髪に、少し濃い化粧。

腰までのワンピースに短パン、ブーツ、そして薄い黒の上着を羽織っている。




見た目はギャル、けれど中身は全然違う。







「ゆいさん、総長がお待ちです」


「うん、知ってる」







街の中心の道路に一際目立つ集団。

バイクの数や車の数が他の族とは全然違う。

沢山のバイクのライトが私を照らす。







「遅かったな、ゆい」








白虎連合



それが私の三つの内の居場所の一つ。









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