そう、あれはあまりにも突然のことだった―…。


***

バンッ

あたしは目の前にたっていたドアを開けて、そのドアの向こう側にいる人に向かってダイブする。


「お母さんっ!!」


「わっ、何どうしたの?」

ダイブした相手…お母さんはいきなり抱きつかれてびっくりしたようにこっちをみる。


「あのね、あたし合格したよ!!」


「何に合格したのよ?」


「だ~か~ら、学校の先生だよ!」


そう言ってあたしはピースサインを見せる。


「えっ、じゃあ高校の…教師免許取れたの!?」


「うんっ!」


それはがんばったねとお母さんがギュッとしてくれた。


「ところでね、お父さんが話があるんだって。」


そう言ってお母さんは向こうの部屋を指差した。