そしてあれから三日が経った。

高校ではもう普通授業を始めており、勉強のことだけで手いっぱいの者も何人か見られた。

「比亞!」

手をスカートのポケットに突っ込んだ茶髪の少し派手な少女がはいってきた

「…加奈」

眼鏡の奥でしっかりとその姿を捉える。

「ちょっと今日放課後暇?」

「あ…うん」

「屋上まで来てくれない?話したいことがあるんだけど」

「…分かった」

大体話しの検討もついてあるのであろう
下に目を向けながらか細い声で言った

そんな光景を遠くからピントを合わせて目を細めている少女もいた


―そろそろケリつけるか。

面倒くさそうに頭を掻きながら仕事用の携帯をかばんから取り出して新規メールを開いていた