「ねぇ、ミナ、ユカの事なんだけど、、。」講義の合間に、学食でぼうっとオレンジジュースを飲んでると、同じサークルの香織が話しかけてきた。 「おつかれ、香織。ユカがどうしたの??」「あのね、この間、サークルで飲み会あったじゃん。その時にね、飲んでユカが、ナオキにすごい甘えてたんだよね。もしかして、二人できてるのかなぁと思って。」 香織がナオキを好きなことは、女の子の間では公然の秘密だった。そして、サークルの一年の男たちが、ユカに憧れてるのも、みんな薄々感じていた。 「ないと思うよ~。」マイセンのメンソールに火をつけながら、ミナコは答えた。 ありえるはずがない。ユカは「トワイライト」で出逢った、金融屋の男にゾッコンなのだ。 うまくいってないみたいだったから、もしかしたら寂しかったのかもしれない。 美貌を手に、男に甘えるユカに少し、苛立ちをおぼえた。 「そうかなぁ、、けど、それにしたってユカって、男にだらしなくない?酔うとすぐに甘えるし、、。」 「そんなことないと思うけど、、。」 単に仕事で男慣れしてるだけだと思った。 それに、酔ったユカに、男の方から近付いていってるところもさんざん見てきたのだ。 ふだん、ユカに対して嫌悪感を持っているミナコだったが、他のコがユカを悪く言うのは気にくわなかった。 なんだかんだ言っても、親友なのだ。 けれども、ユカに対する不満を吐き出したい、そんな気持ちも最近頂点に達していた。 小だしに友人に吐露はしていた。 みんなそれなりに、美人のユカに嫉妬をしていたので、そこそこ賛同して盛り上がっていた。