───── ─────── あれから一年が経った。 「真帆子、マフラーしていきなさい」 「はーい」 制服の上からコートを羽織り、首に白いマフラーを巻き付ける。 「いってらっしゃい」 「行ってきます」 外に出ると、うっすらと雪が積もっていた。 ザクザクと地面を踏みしめながら、学校までの道のりを一人歩く。