「んなんじゃねー!」

ついミキは図星をつかれて叫んだ。

――くそ、ヤツアタリなんて最悪だ

「んで、目標は、今どの辺だ?」

ヨースケはニヤつきながら、のんびりと言う。

――なんだかんだ言って、ヨースケがいつもどおりなんで救われてる……

ミキはヨースケの涼しげな横顔をチラッと見てから、ノートパソコンに目を落とす。

「ああ、像は一般道で静岡に入った。
 レイヤはあと1時間もあれば追いつきそうなとこまでは来てる」

ミキは気をとりなおして答えた。