「へぇ、レイヤは単車なんか乗ってるンだ」 「ああ、昔バイク便のバイトしてたしな」 「こんど乗っけてくれよ」 レイヤちょっと意外そうな顔をしてオレを見たが、少年っぽいキレイな目でイタズラっぽく笑って言った。 「ザンネン。男は乗せないシュギなんだ……」 ――何言ってンだよ、乗っける女もいないクセに…… 今にしてみれば、ちょっと嫉妬が入ってたかも知れない。