『帝国の逆襲』


その後まもなく、リスたちはすべて静子のペットボトル剣術によって撃退された。
「HAHAHA!このような小動物で私を止められると思ってか!」
静子は窓から半身を乗り出し、猛り狂って叫んだ。
「あー、凶暴な人間の雌ですねー。あれはまだ若い雌ですねー。若くて体力があるので、時々、こうやって暴力的になることがあるんですねー」
「そこのジジイ、緩やかに解説してんじゃねえぞー!ペットボトルでポコポコにすんぞオラー!」
怒りによって静子の身体能力は通常の日本人女性を遥かに凌駕したレベルに跳ね上がっていた。彼女はアパート二階の窓から飛び降りると、軽々と地面に着地した。
「しまったー!裸足だー!」
静子は自らの準備不足に気づいて、いそいでアパートの外階段を駆け上がると、スニーカーを履いて再び陸奥やパタ美たちの前に戻ってきた。彼女はついでにビールを取ってきていた。ビール缶はジーンズパンツのポケットに無理やりねじり込まれていたが、さすがにおさまりが悪く、缶の上半分くらいははみ出していた。