放課後…。 何も事情を知らずに、にこやかに部活に行こうとしている智依に、複雑な笑みを浮かべながら手を振って別れると、私はトボトボ歩いて旧校舎へと向かった。 あの人が相沢先輩だったのかあ…。 智依が興奮しながら話すのも無理ないな…。 確かにカッコいいし、すごい人気だったもんなあ…。 私……今日初めて相沢先輩の顔と名前が一致したよ…。 こんなこと言ってるのは、きっと私ぐらいなんだろうな…。