「切符を下さい。」
駅員の窓口で切符を買う男がいた。
「どこまでですか?」
駅員は問した。
「それは言えないな。国家機密だ。」
男は駅員にいった。
「言えないなら、そこの切符の自動販売機で買ってください。」
そういうと駅員は自動販売機にむかって指を指した。
僕は思った。やるな駅員。
「それは困る。」
「なぜですか?」
駅員は疑問に思った。
「なぜなら、僕は自動販売機を使った事がない。」
僕は自慢げに言った。
「ジュースの自販機と一緒ですよ。お金を入れて、切符を買ったらいいんですよ。」
「仕方ない、では買ってきてくれないか。」
僕はお金を出した。万札を。
「だから、どこまでですか。」
「だから言えないと言っているだろう。国家機密だ。」
「そうですか。では、一万円分のチケットを発行しますので、これで好きな場所に行ってください。」
そういうと駅員はチケットを渡した。
「初めから、そうすればいいんだよ。君。」
僕はそういうとチケットを受け取り改札を通った。
僕はだれっだて、ふっ、それは国家機密さ。
「おーい、阪本君。」
手を振りながらこちらにむかってくる男がいた。
「こら、田中、国家機密を軽々しく言うな。」
「ごめらんす、阪本君。」
「田中ーーーーーー。」
田中の顔をビンタした。
「いたらんす。」
田中はぶっ飛んだ。
「ごめんよ。阪本君。」
「まだ言うか。田中ーー。」
もう一度、田中の顔をビンタした。
「OKらんす。もう言わないよ。阪本君。」
「・・・・・・」
僕は無言で往復ビンタした。
「もうしゃべるな。」
「分かったよ。阪本君。」
僕は思った。こいつは天然だ。
とりあえず、僕は電車乗り場に向かった。
「ま、まってよ。阪本くーーん。」
僕はもう諦めた。
まずは時刻表を見た。
「阪本君、普通と急行と特急があるよ。どういう意味なんだろう。」
田中は聞いてきた。僕は、そんなことも知らないのかと呆れたが質問に答えた。
「まず、普通と言うのはな、時刻通りに出発する電車という意味だ。」
「なるほど」