飛鳥の唇だ、
そう気付いた瞬間、僕は。


飛鳥の両肩をぐっと掴み、渾身の力で引きはがした。



「な……」


「私、夜の仕事、長い間やってきたわ。でも、あなたみたいな人、会ったことないんだもの。いいじゃない。据え膳食わぬはなんとやら……って言うし」


「そういう問題じゃ……」