「あいつらは集会とか式典の時はステージ上の椅子に座ってああしとく決まり。」





彼女に意識を奪われそうになっているところで、ふと慎也が口を開いた。





「生徒会なのか?」


「いいや、うちの高校の姫様。」

「姫様?」





見た目が見た目だからそう言われてるとか?





「校長が後で説明するからよ。」

「ああ。あのさ、今の高校生ってあんな感じだよな。発育いいし、全て派手。髪染めてカラコンも普通だよな。」


「あいつらの事?」


「いや、そうじゃないけど、金持ち校にもああいう奴らはいるんだと思ってさ。」


「派手な色に染めてる奴はいないぞ?あいつらは全部本物。染めてないしカラコンでもない。あいつらはハーフだよ。」





驚いて言葉も出ず、ただみっともなく口を開くしかなかった。





ハーフ……?見た事はあるけど、あんなハーフは初めて見た。





「右が小野寺梨珠。真ん中が西園寺エレナ。左が伊集院飛鳥。」





金持ちそうな名前で、どこかの旧家令嬢じゃないのかと思った。