「今、なんて言ったの?」

あたしの言葉に、ママは恥ずかしそうに頬を染めた。

「だからね―――」

「結婚って!誰と!?」

「・・・・・ハリー」

グラリと、視界が揺れた気がした。

ハリーとママが結婚!?

いつの間にそんなことになってたの?

「怒ってるの?沙羅」

「怒ってるわけじゃないよ。ただびっくりして・・・・・」

「・・・・・反対?」

ママの言葉に、あたしはちょっと考えた。

ママが、不安そうにあたしを見てる。

「―――ううん。ハリーのことは好きだし、ママが決めたんなら反対はしないよ」

あたしの言葉に、ママはほっとしたように微笑んだ。

「ありがとう!沙羅」

「でも・・・・・ママ、大丈夫?」

「何が?」

ママがキョトンと首を傾げる。

「ハリーと結婚するって、大変なことだよ?」

そう言ったあたしに、ママはふわりと微笑んだ。

「ハリーが、大丈夫って言ってくれたから」

本当に幸せそうに言うから、あたしはそれ以上何も言えなくなってしまった・・・・・。