ねぇ…洋平。

私は…ずっと洋平のことが好きだったよ。


洋平と初めて会ったのは小学校の入学式。
席が隣同士だったね。

洋平は明るくて。
おもしろくて。
クラスの人気者だったね。

ケンカも強かった…

私と洋平は家が近いこともあって。
いつも一緒に帰っていた。

そんな私たちを…
いつも、からかう悪ガキの3人がいた。

「あっちっち…」

とか言ってはやしたてた。

いつも…私は。
その悪ガキたちに…
靴を隠されたり、ノートに落書きされたりして。

帰り道はいつも泣いていた。
小学生の私は泣き虫だった…


「そんなに泣くなよ…」
いつも…なぐさめてくれるのは洋平だった。

「俺があいつらをやっつけてやるから」
洋平はそう言った。

次の日。
洋平は本当に悪ガキたちをやっつけた。

「遥香にごめんって言えよ」

「ごめんなさい」

悪ガキたちは泣きながら私に謝ってくれた。

洋平は…
私が困ったりした時や
いじめられた時は
必ず助けてくれたね。

いつからか…
私の中で洋平は特別な人となっていた。