いつもより少しだけ早起きした私は、早々に準備を済ませ、窓際に座っていた。

開かれた窓から吹き込む朝の風、明るくなっていく外の景色、昇る太陽。
だんだんと白んでいく空を見ていると、私もその白に溶けていきそうで涙がこぼれた。

都会のビルに切り取られた空ばかりを見て育ってきた私。
空がこんなに広くて高いなんて、ここに来るまで知らなかった。

私の悩みなんて、ちっぽけかもしれない。
だけど、必ず答えを出すんだ。

私にできることは?
私がここに来た意味は?

その答えをこの手に掴むまで、私は帰らない。

少しずつだけど、確かにわかりかけてるんだ。
霧が晴れていくように、雲が流れていくように。

ここの空はどこまでも広く、高く、吸い込まれそう。
この空の下で、私は答えを見つけなくちゃいけない。

誰かからもたらされる答えじゃなくて、私自身の答え。
きっとどこかにあるはずだから。