朝、目を覚ますと山岸君はもう起きていた。

布団はたたまれていて部屋の端に寄せられている。

そして私が起きたことに気付くとすぐに体温計を渡し、ちょっと待ってろと言ってから部屋を出て行った。


熱はもう37.3℃まで下がっていた。

山岸君のおかげだな。


山岸君が部屋に戻ってくると手には昨日のお粥があった。

それを食べて薬を飲まされて、それからまた少し話をした。

昨日のことには触れずに。