あたしは1人で家へ向かって歩いていた。

なんだか頭がボーっとして。

スカートは足にはりつくし、靴の中は濡れて気持ち悪くて、

あんなに早く帰りたいって思っていたはずなのに……

変なの。

あたしは、止まってるんだか動いてるんだか分からないくらい、ノロノロと歩いていた。



……ソラの言動は、なにもかも、訳わかんない。




『俺は覚悟決めた』って、何なのよ……。


『先輩がいるもんな』って、よく言うよ。

自分だって、キラがいるのに。


さっきまであたしと手を繋いでいたくせに、

今頃、家に着いたソラは、

あたしに触れていたその手で、笑顔で出迎えるキラを抱きしめるんだ。



それなのに、



なんで、あたしだけ、責められないといけないのよ……。