「慧、お待たせ」


あたしと莉緒さんは、部屋に戻っていた慧の元へ行った。


慧があたしたちを見上げる。


「―――ずいぶん話し込んでたね」


その言葉に、莉緒さんがにっこりと笑う。


「ええ。良かったわ、優衣さんとお話できて。わたしたち、すっかり気が合ってしまって」


「―――優衣とのこと、認めるってこと?」


「もちろんよ。それから―――フランスへは行かなくていいわ」


莉緒さんの言葉に、慧は目を見開いた。


「マジ!?」