ひなのちゃんとは、
メールアドレスだけ交換して
家の近くまで送っていった。
「また 逢おうね!!」
そんなありきたりな
約束をして
家路に着いた。

まず
暗い部屋に
電気を付け
顏を洗い
冷蔵庫を開け
飲みかけのコーラを飲む。

それが
何故か、落ち着いてしまって
日課となっていった。

小さい頃から、
コーラは、大好きだった。
コーラを残すクセは、
小さい頃にさかのぼるが、
簡単に言うと
田舎のやさしい兄の真似だった。



眠ろうとしたが

何か忘れ物があるような気がして

懐かしくなり

卒業アルバムを探した。

ホコリをかぶった卒業アルバムは、
くすんだ表紙とは対照に
妙に輝いて見え

色あせたアルバムと
色あせない思い出が
そっと
問いかけてくるような気がした。

みんなどうしてるのだろうか、
笑顔だけが
アルバムに収められ
あの時の
夢や希望は、
忘れていった。
きっと彼女も
今頃、アルバムを見ているのだろう。
泣きたい自分もいるけど
思い出は、素敵な思い出として
大事にそっと・・・・置いとこう

みんな孤独の中
一生懸命生きているのだから・・・・