翌日、ココは変わりなく登校した

誰とも言葉を交わすことなくすぎていく時間

いつもはボーっと外を眺めて過ぎていく昼休みも、聞きなれた言葉で思わず教室内に視線を向けた

その視線の先には堀君のグループがいた

「俺ら、昨日AQUA行ったんだぜ!」

堀君がやけに自慢げに話している

「え~マジで!」

「超羨ましいんだけど!!」

「っていうか入れたのかよ?」

周囲は堀君以上に興奮しているようだ

「・・・行っただけ でも、ジョーとケーゴとあのレンに会ったよ!」

と堀君は携帯の画面を皆に見せている

「まじで! あのモデルだったレン!?」

「すげ~!!!」

堀君の周りは更に興奮している様子

「っていうか、連れががめっちゃいい女なの! やっぱ、いい男にはいい女だよな~ あんな女、握手だけでもいいから触りてぇ~」

と堀君はさらに興奮しているようだ

ココは堀君の言葉を聞いて“ギョッ”とした

地味な格好をしている私と話すのは、ボランティアで、そうでない場合は触ってみたいって・・

変態じゃんか・・・

今まで、自分は彼の何を見て“心の優しい人”だと判断していたのだろうと、彼の中身を全く見ていなかったことに反省もしたのだ