『そーいやお前、家出でもしてんの?』


『えっ、何で?』


『嫌、何となく…なんかそんな気がしたから』


陽生はそう言うと、からになったお粥の器を持ちながら私を見る


『なんかあんまり家に帰ってなさそうな感じだったからさ』


『……』


『違うのか?』


『…別に…あんたにそんなこと関係ないし』


私は陽生を見る事無くそっけなく言った


『親と喧嘩中?』


けれど陽生はそんな私にしつこく問いかけてくる


『……』


……喧嘩ね


会話すらまともにした覚えなんかないのに


それ以前の話しだね


てゆうか



『いないから』


『えっ』


『そんなもの私にはいないから』



もしいたとしても


それが何?


だいたい、あんたにそんなこと関係ないじゃん