ケータイ小説 野いちご

【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~

揺れる気持ち

土曜日、私は約束どおり麻生君の家にやってきた。

RYOさんに惹かれている自分に気づいてしまっていたから、断ろうかとも思った。

でも、結局麻生君の「勉強するだけだから」という言葉に押し切られた。

ううん、違う。

本当は自分を正当化できる言い訳が見つかったから。

ずるい、私。



麻生君の家は想像していたよりもうんとお金持ちらしかった。

門の外に立って私は圧倒される。

だって庭園と言う言葉がふさわしいお花がいっぱいのお庭。

レンガ造りのやたらと大きなおうち。

エグゼクティブマンションもすごいけど、こっちはさらにすごい。


「どうぞ、入って」

麻生くんがドアを開けて手招きする。



< 133/ 353 >