「もしかして、またないの?」





体操着を探しているわたしにそう声をかけてきたのは紬。




「あはは!うん…いつの間に?って感じだよね」



「ね、先生に相談してみたら?」



「…大丈夫!わたしもう少し探して行くから紬は先に行ってて?」



「でも…」



「ほんとに大丈夫だから。ね?」



「…わかった」






渋々教室を出て行った紬を見送るとため息がもれた。





上履きが無くなって今日で2週間…






もちろん上履きはないまま…



スリッパを借りた生活を送っていた。





「こんなこと……幼稚すぎ」