…放課後…
私が帰ろうとしたら…
『中原さん!』
誰かが私を呼ぶ声が聞こえた。



振り返るとそこには昨日の男の子がいた。

…えっと…水嶋君だっけ?

ちょっと迷ったけどなるべく自然体に近い笑顔で

「何?」って聞いたらいきなり近付いてきて私の手を握り
『俺やっぱり中原さんの事好きだ!付き合ってください。…返事はすぐじゃなくていいから!』って言い出した。



もちろん?!恋に面識のない私は戸惑いを隠しきれず頬を真っ赤に染めてうつむいてしまった。


まわりの視線が痛いのと同時になぜか雅斗に見られてるって思ったら恥ずかしくなってきた。



雅斗は何も言わずに私の元へ来て不機嫌そうな顔だけみせて私の手を引いて教室から連れ出してくれた。



いつもなら楽しい帰り道もただただ重い沈黙が流れるばかりだった。