最近は友情関係があやふやで少し碧海と喧嘩をしてしまった。原因は私にもあるが碧海にもあるような…
 わたしは考え事をしながら黙々とご飯を盛り付けていた。
 ―班の人なんでこないのさ―
 ―碧海とか湧人とかもうみんな酷い―
 「桜音?桜音〜」
 ―はぁみんな何なのさ―
 ―早く盛り付けしてよ―
 「はぁぁ」
 私は思いっきりため息をついた。
 「桜音大丈夫?」
 「へ?」
 隣に人がいたなんて気づかなかった。顔を見ると初樹だ。なんでいるんだろう?
 「ちょっと驚かせないでよね」
 「さっきから呼んでたよ」
 「え?」
 全然聞こえなかった…。深く考え事をしすぎたみたい。
 「大丈夫?」
 この人は私を心配しているの?
 いやいやそんなわけない…
 「大丈夫、大丈夫。てか、なんでここにいるの?」
 「え…暇だから」
 暇なんだ。いつもは男子と話してるのに今日は話してないみたい。
 「へー、そっか」
 「うん!」
 初樹はニッコリ笑った。とても眩しかった。今の私には眩しすぎる笑顔だった。
 その時なんだか心臓がざわついた。ドクドクと鼓動が早くなった。
 「だ、男子とは話してないんだね」
 私は慌てて話した。変な顔になってないだろうか。
 「あ~うん。今日は話してない」
 「そ、そうなんだ」
 さっきより鼓動の動きは遅くなったが、まだ少しドキドキしている。

  ―なんだろうこのドキドキは―