梅雨が明け、なんやかんやで蒸し暑くなってきた今日この頃。

青空の元で、私と母は気分良く歩く。

「うん、空気が綺麗ね~」

スッキリした表情の母が鼻歌まじりで言う。

久しぶりに見た表情に頬が緩んだ。

「そうだね、向こうじゃ人がごった返してて気を休められたもんじゃないし」

「もう、そこまで言う必要ないでしょ!全く、言葉のチョイスをもう少し考えなさい」

頬を膨らませた母はスーツケースをゴロゴロと鳴らしながら歩いていく。

私はそんな母の後ろを着いていく。

それにしても、ここまでくるの大変だったな…。