その日の夜、電話が鳴った。


『あ、オレ。お前今日の飲み会行くだろ?』


噂をすれば影。


わたしが妊娠した『原因くん』からの電話だった。


まったくなんてタイミングで電話かけてくるのか?


しかも無駄に元気だ。


ま、いつかはバレるしな…。



このまま黙っておく訳にもいくまい。


『うーん……、今、飲めない体なんだよね』


『具合でも悪いんか?じゃ、車出すから来いよ。一緒に行こうぜ』


『……そう?じゃ、行こっかな』


『30分後お前の家行くわ』


『はいは〜い』


いつもの調子で電話を切る。